睡眠の重要性
重要とわかっていても、なかなか睡眠を取れていない方も多いのではないでしょうか?
お仕事や趣味等で頑張っているつもりでも、身体にとっては逆効果になってしまってはもったいないです。
睡眠の必要性や効果は、目に見えないところにこそ現れてきます。睡眠時間や質を見直すだけで、これまでよりも健康でいられるかもしれません。
実は睡眠不足が原因?
普段、以下のような症状はありませんか?
- 疲れやすい
- ストレスを感じる
- ドカ食いしてしまう
- 少しのことでイライラする
- 集中力が持続しない
- 注意が散漫になる
実は、これらは睡眠不足からくる初期症状として代表的なものなのです。
眠気を感じていなくても、身体に必要な睡眠時間・質が足りていない可能性があります。
睡眠不足は生活習慣病の発症リスクを高めるだけではなく、自覚しないところで病気が進行する恐れもあるのです。重症化にもつながるケースがあるほど、身体への負担を強いるものなので気を付けなければいけません。
睡眠の効果
疲労回復
睡眠の代表的な効果です。
睡眠のリズムの中で、深い睡眠(ノンレム睡眠)が得られるほど、体内の修復・回復を促す成長ホルモンが多く分泌されて、体内での代謝活動が促進されます。脳も休まり、自律神経の働きが整うため、ストレスからの回復や耐性が向上します。
睡眠は、身体の一部だけを休ませるのではなく、全体を休養させることができるので、疲労の自覚症状がない部分に対してもアプローチすることができるのです。
肥満防止
十分な睡眠が取れているとエネルギー代謝を促進するホルモンが働き、余分なカロリー摂取を防ぎ、身体の代謝を促します。太りにくい体質づくりに役立ちます。
ストレス解消
ストレスによって発生するコルチゾールは過剰になると脳の海馬を委縮させて、過剰な不安感に襲われるなどの抑うつ状態につながるリスクを持っています。充分な睡眠をとることで脳内の疲労を解消し、内分泌系のリズムを整えることで、ストレスの解消につながります。
肌質の改善
入眠後の20分~30分後に最も深い睡眠が訪れます。この時間帯に成長ホルモンが分泌され、肌の修復や新陳代謝が行われるのです。睡眠時間のうち定期的に深い睡眠(ノンレム睡眠)と浅い睡眠(レム睡眠)が訪れますが、深い睡眠の時間帯が多いほど成長ホルモンが分泌され、肌にも好影響を与えるのです。睡眠中に分泌される成長ホルモンは肌のターンオーバーを向上させ、美しい肌質を作るのに不可欠です。
記憶の定着
睡眠には覚醒時の体験を整理し、記憶として脳に定着させる働きがあるのです。
深い眠り(ノンレム睡眠)で体験から得た感情や事柄を整理して、浅い眠り(レム睡眠)で記憶として定着させるリズムを作ります。まとまった時間で睡眠のリズムを作ることは、不要な感情や体験を取り除いて、記憶能力を十分に生かすことにつながります。
睡眠不足が引き起こすこと
太りやすくなる
あまり寝ていないとき、なにかを無性に口にしたくなることはないでしょうか?
短い睡眠時間は、食欲をコントロールするホルモンの分泌バランスを崩すのです。
食欲を亢進させるグレリンの分泌が多くなり、逆に抑制するレプチンは減少する傾向が見られます。
睡眠時間の短さによって肥満になる確率も高くなってしまいます。
うつ病・不安障害など
睡眠時間の不定期な変化は体内時計を狂わせます。交代制勤務やシフトなどの不可抗力による睡眠時間の変化は生体リズムを崩しやすくなります。育児などで十分な睡眠がとれない場合も同様といえます。
起きている時は交感神経が優位となり、常に脳が緊張状態にさらされるため、精神的な疲労が取れなくなり、抑うつ状態による活動性の低下へのリスクとなります。
十分な睡眠が取れないと脳の疲労が取れずに、うつ病への進行が懸念されます。
生活習慣病の発症リスクが高まる
不規則な睡眠は身体の生体リズムに悪影響を及ぼします。
自律神経のバランスを崩すだけではなく、体内のホルモン分泌にかかわる内分泌系へも影響を及ぼすのです。
交感神経の緊張が続き、ストレスから発生する糖質コルチコイド(副腎皮質ホルモン)の過剰分泌による血糖上昇から、高血圧・高血糖が起こりやすくなります。さらに進行すると糖尿病や狭心症・心筋梗塞などの生活習慣病を発症するリスクが高まります。
睡眠の「質」がとても重要!
現在の睡眠時間や質が適切かどうかは、日中に眠気を感じることなく、活動的に動けることを判断の目安にすると良いです。睡眠時間の確保はもちろん、質を重視してみましょう。
まとまった睡眠時間がとりにくい環境であっても、寝る時間から逆算して食事をとる、入浴法、寝室の環境づくりなど質のよい眠りにつなげることができる要素が多数あります。
良いカラダ作りの為にも、質の良い睡眠を取ることを心掛けていきましょう。